人間とは、塑性と脆性との関係が表裏一体であり、さらにそこへ弾性が加わると三位一体になったりと、変幻自在する生き物である。その例―人は誰でも「ポジティブ」と「ネガティブ」という表裏一体の顔を持ち、さらに「不動」が加わり三位一体となる多重人格の生物である―を一つ挙げる。
私も当然その生物であり、多重人格者である。
人格と聞いて、これは感情変化である、と思った人もいるだろう。
では、問おう。
感情とはなんだろうか。
少なくとも私は、
怒り狂っているときほど自分が自分でないと感じたことはない。
――自分が自分でないのか。
それとも自分が自分を捕らえられないのか。
なんとも捉えられない浮遊感が、私を衝動へと駆り立てる。
痕理獲家具屋―アトリエかぐや
なんと甘美な響きであろうか、……。
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